Olive の日記

文学少女

『ビールの科学』の感想

 ブルーバックス、渡淳二さんの『ビールの科学』を読んだ。『もやしもん』を読んで以来、興味を持っていたのだが、ようやく読む気分になった。
 ビールに関する様々な知識を得ることができた。ビールを飲んだ経験が浅い私には、様々な種類のビールの特徴の説明、特に味の部分をあまり理解できなかったが、将来飲む楽しみが増えたように思う。「イギリス系の上面発酵ビールは、爽快感を求めてよく冷やしたものをがぶがぶ飲むと言うよりは、どちらかと言えば、やや温めのビールを薄暗いパブなどでちびちびと飲むようなスタイルが好まれています。」、ちょっとかっこいいと思った。昔は、こういったパブでは、白磁にビールを注いで飲んでいたようである。また、ビール製造業が農業に対する「農産物加工業」としての役割を担っていることを初めて知った。アルコールの代謝経路、以前教えていただたことがあったが、ここではそこから「人がお酒を飲むこと」について述べてあり、興味深かった。特に MEOS のところ。
 読書というよりも勉強をしているような感じがして、ドゥーチェに憧れる私としては、少しつらかった。また、このように感じた要因には、ビールというものが想像以上に複雑であったことが挙げられる。しかし、この本で言われているように、「知るは喜びなり」、少しだけビールと親しくなれた気もする。